サムスン倒産危機と可能性

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韓国のサムスン電子は、国際的に高い競争力を持つ会社ですが、日本の競合企業は倒産危機になるほど業績が悪化しています。サムスンは、韓国の円高ウォン安の為替操作により、低価格と高収益の両立が可能になっていますが、日本企業は低収益となっています。


(1)韓国の為替レートと倒産の可能性

韓国経済は輸出に依存しているため、為替レートをウォン安ドル高に為替操作することで、輸出産業の競争力を高めてきました。日本企業は為替レートが円高ドル安傾向が続いていたため、韓国企業の製品よりも価格が割高になったため、輸出競争力が大幅に低下していることが分かります。

サムスンは、韓国のGDPの20%以上を占める代表的な企業ですが、利益が好調であり、為替レートが依然としてウォン安であることが分かります。
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(2)韓国企業の為替レートの円高ウォン安の恩恵

  • 産業全体100円3.4% 110円11.4%
  • 鉄鋼100円4.8% 110円16.2%
  • 石油化学100円4.2% 110円14.0%
  • 機械100円3.4% 110円11.7%
  • 電機・電子100円3.2% 110円10.8%
  • 自動車100円2.5% 110円8.4%
  • 家電100円1.7% 110円5.7%
サムスンは韓国を代表する企業ですので、日本企業の倒産危機や経営悪化により利益を大きく伸ばしており、年間売上高が16兆円、営業利益が2兆円超の水準に業績が拡大しています。

サムスンは電機・電子ですが、為替レート円安ウォン高が110円まで進むと輸出が10%以上減少します。サムスンは、家電から半導体などの電子部品まで手広く手掛けていますが、為替レートウォン安の恩恵を大きく受けていたことが分かります。

韓国企業倒産回避で空洞化が進んでいますが、サムスン電子の韓国とベトナムの人件費比較を見ると海外移転は加速しそうですね。サムスン電子の株主は、外国人と創業家がほとんどですので、韓国人全体よりも会社の利益を優先していく可能性も十分にありますね。

(3)韓国企業の利益増加と日本の失業増加

  • 韓国企業の利益増加 就業者増加
  • 日本企業の利益減少 失業者増加
  • 日本企業と韓国企業は競合しているため、日韓の相互依存関係が薄い
サムスンなど韓国企業は、日本企業を真似ているため競合度が高く、日本経済にとって利益が薄い関係になります。韓国企業の利益が増えて就業者が増えれば、日本企業の利益が減って失業者が増えることになります。

日本と韓国の貿易関係が大事であるという人は、工作機械や機械部品輸出による貿易黒字の重要性を指摘する人がいます。日本で製造できる最終製品が、韓国で生産されるということは日本企業の製品を代替しており、日本企業の利益が減少します

サムスン凋落と倒産危機を考えると、日本企業は新しい取引先を模索することで活路が開けそうですし、ソニーのスマホが販売好調ですのでXperiaシリーズに期待ですね。サムスンとソニー製品を比較すると、信頼性やカスターまーサービスに大きな違いがあるようです。

(4)サムスン電子の売上と利益

サムスン電子の売上と利益について、2013年1月25日聯合ニュースが、サムスン電子 昨年は売上高・営業益とも過去最高であることを報じています。
サムスン電子の昨年1~12月連結業績が25日に発表された。同社は韓国企業で初めて売上高200兆ウォン(16兆9000億円)、営業利益29兆ウォン以上を記録した。売上高は前年比21.9%増の201兆1000億ウォン、本業のもうけを示す営業利益は85.7%増の29兆500億ウォンだった。売上高は過去最高だった2011年の165兆ウォンを上回り、営業利益も10年に記録した17兆3000億ウォンの過去最高を更新した。
サムスンの売上高と利益が過去最高を更新したようですが、現在の為替レートに換算して円建てにして見てみましょう。
  • サムスン 2012年度売上高 18兆5420億円 201兆1000億ウォン
  • サムスン 2012年度営業利益 2兆6785億円 29兆500億ウォン
  • サムスン 2013年度設備投資 2兆3051億円 25兆ウォン
  • サムスン 2013年度第1四半期売上高 4兆8775億円 52兆9000億ウォン
  • サムスン 2013年度第1四半期純利益 6639億円 7兆2000億ウォン
  • サムスン半導体部門 2013年度第1四半期純利益 987億円 1兆0700億ウォン
  • サムスンパネル部門 2013年度第1四半期純利益 710億円 7700億ウォン
  • 為替レート 1ウォン 0.092203円 2013年11時39分時点
サムスンは、倒産危機が指摘されていた日本企業と異なり、売上高と利益を大きく拡大していることが分かります。サムスンは半導体やパネル部門で利益が好調ですが、日本企業が技術開発したものを真似することで、競合する企業は倒産や業績不振となっています。

サムスンは為替レートの円高ドル安のときに、日本企業に差をつけていますが、経営危機や倒産した日本企業を見てみましょう。

(5)エルピーダメモリの倒産

昨年の業績を部門別に見ると、半導体部門は売上高が34兆8800億ウォン、営業利益が4兆1700億ウォン。他社との差別化を図った半導体メモリー製品の割合が増え、システムLSI(高密度集積回路)はスマートフォン(多機能携帯電話)用など先端製品の販売が増加した。
サムスンの半導体部門は、東芝やエルピーダメモリと競合しています。戦後最大の倒産2012年エルピーダメモリですが、NECや日立と三菱電機が統合した企業であり打撃を受けたことが分かります。エルピーダメモリは、民主党政権の崩壊が1年早ければ、円高ウォン安による倒産を回避した可能性が高いですね。
  • 東芝
  • NEC
  • 日立
  • 三菱電機
サムスンは、日本企業の半導体技術を真似することで、技術力を向上。サムスンは、為替レートの円高ウォン安、多額の設備投資により競争力を強化して、日本企業が得るはずであった利益を吸い上げています

(6)ソニー、シャープ、パナソニックの経営悪化

パネル部門は高付加価値製品の販売が好調で売上高33兆ウォン、営業利益3兆2200億ウォンを記録した。 
CE(コンシューマー・エレクトロニクス)部門は、発光ダイオード(LED)テレビ戦略製品の販売拡大などが後押ししたほか、欧米などの生活家電の好調で売上高48兆4500億ウォン、営業利益2兆3000億ウォンとなった。
サムスンのパネル事業は、テレビ向けの競争と同時に、自社や他社へのスマホやタブレット端末向けで利益を確保しています。
サムスンのパネル事業と競合していた日本企業は、ソニー・パナソニック・シャープですが、民主党政権による為替レート円高誘導により、倒産危機や業績悪化となっています。

サムスンは、民主党政権の為替レート円高ウォン安政策により、競争力を強化して多額の利益を計上しています。サムスン粉飾で損害賠償ブラック企業の倒産危機を見ると、海外工場で違法な労働条件で搾取を行うことで、多額の利益を計上していますね。サムスンは多額の利益を計上していることをマスコミは賞賛していますが、労働実態はブラック企業と言われても仕方がないことが分かります。

(7)アップルやソニーと競合

IM(IT・モバイル)部門はスマートフォンとタブレット端末の販売増加で売上高が108兆5000億ウォン、営業利益が19兆4400億ウォン。
サムスンはアップルのiPhoneやiPadを模倣することで、製品開発の短縮化を行い、パネルや半導体の内製化により多額の利益をあげています。エクスペリアZ ヒットの理由とソニー販売目標でまとめましたが、ソニーが巻き返しを行えるのか気になりますね。サムスンとソニーは、スマートフォンなどで競合していますが、日本のマスコミは韓国寄りの偏向報道を繰り返しているという指摘もあり、ソニーの活躍に期待したいですね。

サムスンの利益は好調ですが、為替レートが円安ウォン高に是正されており、日本企業の競争力回復に注目が集まっています。日本企業の競争力が回復すれば、雇用や給料の増加、株高による消費の増加を見込めますが、マスコミの中で韓国から利益を得ている会社は厳しいのかもしれないですね。

(8)韓国企業の競争力低下と倒産

韓国経済は、銀行倒産や為替レートウォン安の是正により、家計は自己破産寸前の状況が続いています。韓国経済の実態はサムスンに大きく依存しており、倒産危機になれば韓国経済が崩壊する可能性もありそうですね。

韓国財閥CJ脱税とサムスンについて見ると、政権交代により財閥に対してどのような捜査を行うのか注目ですね。サムスン株急落 脱税と役員逮捕か注目が集まっていますが、脱税で逮捕されると、サムスン電子のイメージや経営悪化に繋がりそうですね。サムスンだけでなく、韓国の財閥は政権交代により、経営者が逮捕されて経営悪化することがありますので、今後の動向に注目ですね。
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