MRIインターナショナル破綻の真相 投資詐欺と粉飾決算の方法

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MRIインターナショナル破綻の真相は、投資詐欺継続のために粉飾決算を行ってきたことが理由ですね。MRIインターナショナルの粉飾決算は簡単ですが、関東財務局が見抜けなかったということは、同様の投資ファンドがある可能性は高いですね。

(1)MRIインターナショナル投資詐欺の真相

MRIインターナショナル投資詐欺の真相について見ると、事業報告書の虚偽記載が指摘されています。MRIインターナショナルは、資金繰り破綻していたにも関わらず、投資資金を集めていた投資詐欺であり、多数の詐欺被害者がでています。

MRIインターナショナルは、毎年、財務省関東財務局に対して事業報告書を提出しています.
関東財務局は初歩的な数値を見抜けておらず、MRIインターナショナルの提出書類の簡単な割り算も行っていなかったことが分かります

(2)金融商品取引業者は関東財務局に事業報告書を提出

MRIインターナショナル告訴と返金、資金繰り破綻について、2013年6月5日の日本経済新聞38面が報じているので見てみましょう。
米金融業者MRIインターナショナルによる資金消失問題で、同社が関東財務局に提出した事業報告書の内容が4日、明らかになった。2011年12月期にゼロだった長期貸付金が1年後には84億円と報告されるなど年ごとの変動が大きい報告書について証券取引等監視委員会は「ずさんな内容で、ほとんど虚偽」とみており、米当局と連携して会社資産や運用実態を解明する方針だ。
MRIインターナショナルのような金融商品取引業者は、東京であれば関東財務局に事業報告書を提出しており、形式のみの確認が行われています。MRIインターナショナル破綻の真相を見ると、関東財務局が資金繰りの監査機能を完全に果たせていないことが分かります。

MRIインターナショナル倒産と投資詐欺の理由 第2種金融商品取引業者1000超あることをまとめましたが、関東財務局の監査のレベルは非常に低いため、同様のファンドがある可能性があります。

(3)粉飾決算や投資詐欺の兆候

MRIが金融商品取引業者として登録し、事業報告所を提出したのは08年12月期から5年分。このうち貸借対照表の資産の部では、11年12月期に32億円あるとしていた現金預金が12年12月期は563万円と急減。一方、11年12月期にゼロだった長期貸付金は翌年に84億円と急増し、短期貸付金も約26億円増加していた。
粉飾決算が行われるときに、会計操作はよく行われる方法の一つです。MRIインターナショナルの投資詐欺を見ると、関東財務局に提出された事業報告書で勘定科目の資金が急激に変動していることが分かります。
  • MRIインターナショナル現金預金 2011年12月期32億円 2012年12月期 563万円
  • MRIインターナショナル長期貸付金 2011年12月期0円 2012年12月期 84億円
  • MRIインターナショナル短期貸付金 2012年12月期 約26億円増加
MRIインターナショナル投資詐欺と返金の真相 関連会社へ貸出金を行っていたことが報道されていますが、投資詐欺発覚の直前は自転車操業で、資金繰り破綻寸前であることが分かります。
  • (借方)架空の貸付金の増加/(貸方)架空の資本増加で債務超過回避
MRIインターナショナルの粉飾決算の方法は、単純に架空の貸付金が増加したと主張して、債務超過を回避しているように見せかけ、投資詐欺を続けています

(4)投資詐欺を続けるために架空貸付金を計上

この時期は同社が顧客資金を運用に回していなかったとされる時期と重なる。関係者によると、同社のエドウィン・ヨシヒロ・フジナガ社長(66)は長期貸付金が増加した理由を監視委に「関連会社などに貸し付けた」と説明しているが、監視委幹部は「貸付先などの説明は要領を得ず、資料を分析してもつじつまが合わない」と指摘する。
MRIインターナショナルの現金預金残高と貸付金の増加額について見ると、社長の説明が嘘の可能性が高く、粉飾決算であることが簡単に分かります。
  • MRIインターナショナル現金預金 2011年12月期32億円 2012年12月期 563万円
  • MRIインターナショナル長期貸付金 2012年12月期84億円増加
  • MRIインターナショナル短期貸付金 2012年12月期 約26億円増加
MRIインターナショナルは、現金預金残高が約32億円減少しているのに対して、貸付金が約110億円増加しており、非常に簡単な会計操作を行っていることが分かります。

(5)出資金と借入金の計上

借入金は12年12月期に1179億円を計上。MRIは投資家から約1300億円を集めていたとしており、監視委は、投資家からの出資金を借入金として記載した公算が大きいとみている。
MRIインターナショナルの事業報告書は、簡単な粉飾決算を行っていますが、関東財務局が銀行に対して借入金の実態があるのか照会すれば、すぐに分かる事例ですね。
  • 粉飾決算 (借方)現金/(貸方)架空の借入金
  • 本来の帳簿(借方)現金/(貸方)出資金
MRIインターナショナルは破綻を回避して投資詐欺を継続する必要があったのでしょうが、配当金を支払うために、借入金として計上することで出資金を上回る配当を偽装していた可能性がありますね。

管理人が驚いたのは、関東財務局が出資金と借入金の、粉飾を見抜くことができなかったことですね。MRIインターナショナルの事業運用報告書を見れば簡単に分かると思うのですが、MRIインターナショナル倒産と投資詐欺の理由 第2種金融商品取引業者1000超の中にも粉飾決算の見逃しがありそうですね。

(6)社員数と粉飾の見抜き方

報告書に記された従業員数は毎年310~350人で推移。これに対し、給与賃金総額は、記載のある4年分の平均で年約8800万円で、1人当たり年30万円弱しか払っていない計算になる。監視委の調査では従業員は数十人だったとみられ、実態とずれた報告であった可能性が高い。
MRIインターナショナル投資詐欺と倒産 社員数の詐欺を行っており、アメリカ本社の社員数は約20人であることが報じられています。MRIインターナショナルの従業員数を、事業報告書に記載された約300人で計算してみましょう。
  1. MRIインターナショナルの従業員数 事業報告書 約300人 一人当たり年約30万円
  2. MRIインターナショナルの従業員数 米本社実態 約20人 一人当たり年約440万円
MRIインターナショナルが、社員数を虚偽に申告している可能性が高いことはすぐに分かりますね。企業の粉飾決算やリストラを見るときに、給与総額を従業員数で割って業界平均と比較することは、初歩的な手法ですが、関東財務局の処理能力では無理だったようですね。

(7)違法な配当金と投資詐欺

また、報告書ではMRI株主はフジナガ社長1人。08年12月期には100億円超の配当を払ったと記載されているが、監視委幹部は「それほどの資金があったとは思えない」と疑問視している。 
監視委は4月の金融庁への行政処分勧告の際、10年12月期と11年12月期の事業報告書に虚偽記載があると認定した。それ以外の期の報告書も虚偽の内容があるとみて、調査を進めている。
MRIインターナショナル破綻の真相は、簡単な事業報告書の粉飾決算で成り立っていることが分かります。MRIインターナショナルは投資詐欺の継続のために、簡単な粉飾決算を行っていたのが真相ですが、関東財務局が見抜けなかったということは、他にも同様の事例があってもおかしくないですね。

安愚楽牧場 投資詐欺返金いつになるのか見ると、2013年中に出資金の5%返金ですので、MRIインターナショナル投資詐欺も、出資金の返金は困難な可能性が高いですね。MRIインターナショナルやあぐら牧場投資詐欺の被害者の会が、政党に公開質問状を送付するようですが、広告塔である海江田万里代表の民主党がどのように回答するのか注目ですね。

マウントゴックス倒産破産と仕組みをまとめましたが、MRIインターナショナルのように、通貨に不安がある人や投機目的で特殊な商品を購入する人がいるようです。MRIインターナショナルやマウントゴックスのように、運営先が破綻したとしても資産の裏づけがなければ、預けていると思っていた資産は価値が消滅してしまいますね。
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