(1)MRIインターナショナル投資資産の返金と為替レート
MRIインターナショナルは、子会社の計画倒産を行っていますが、銀行預金残高を見ると、投資家の投資資産がほとんど残っていないですが、リーマンショックで倒産が早まっています。MRIインターナショナル投資詐欺と返金の真相、関連会社へ貸出金について、2013年5月3日の朝日新聞が報じているので見てみましょう。MRIインターナショナルは、子会社の計画倒産を行っていますが、投資資金の貸付金と、回収した元本や受け取った金利が気になりますね。
(2)出資金を貸付に資金流用
顧客資産約1300億円を消失させたとされる資産運用会社「MRIインターナショナル」(本社・米ネバダ州)の社長が、証券取引等監視委員会の調べに対し、「関連の病院などに計数百億円を貸し付けた」と話していることがわかった。MRIインターナショナルは、MARS投資による高配当を宣伝して多額の資金を集めた投資詐欺でしたが、貸付に資金流用していたようですね。
MRIインターナショナルの貸付先が正常先であれば、投資家への返金の可能性が高いですが、不良債権先であり被害の金額は多くなりそうですね。
(3)投資家の出資金は不良債権に
MRIは集めた資産を、米国の金融商品にだけ投資すると宣伝していた。
監視委によると、エドウィン・ヨシヒロ・フジナガ社長が貸付先に挙げた病院などは、大半が債務超過とみられる。説明通りならば、資金回収は困難だ。MRIインターナショナルが投資家のお金を使っていたのは、金融商品ではなく関連会社への貸付金に資金流用しています。
- 債務超過とは、資産と負債や資本を比較したときに、資産方が少ない状態
- 会社を解散しても、債権者に対する配当金は、貸付金額よりも低いことが多い
- 債務超過の企業に対する債権な、資産がほとんど残っていなければ、資金回収できず
- 債務超過先への貸付けは不良債権とする場合が多い
(4)投資資産を資金流用
MRIは、日本の顧客からの資金で、米国の病院から診療報酬の請求権を安く買い取り、回収率を高めて利益を得ると宣伝していた。だがフジナガ社長は監視委に、MRIの傘下にあったり、提携先だったりする米国の病院や処方箋薬局、債権回収業者などに顧客資産を貸し付けたと説明。MRIインターナショナルは、投資家から集めた資金をグループ会社への資金供給に資金流用しており、債務超過先であることを考えると、回収可能性の低い貸出金であったことが分かります。
MRIインターナショナル破綻の真相 投資詐欺と粉飾決算の方法を見ると、貸出金が急激に増加していますが、粉飾のために貸出金を増やしただけで、債権の実態がない可能性がありますね。
(5)不良債権先の運転資金に活用
これらはいずれも資金繰りが悪化しており、投資ではなく、目先の運転資金に充てられた疑いがある。MRIインターナショナルは、投資詐欺で集めた投資資金を運転資金に充てており、投資家の資金をすぐに回収すれば、資金ショートで倒産の可能性があります。
MRIインターナショナルが、投資資金を運転資金として使っていたということは、金融商品で投資家の投資資産を運用する方針は、少なくとも途中からはなかったということですね。MRIインターナショナル弁護団 投資詐欺告訴で逮捕か注目ですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿