メガバンク2014年第3四半期決算に円安影響

スポンサードリンク
メガバンク2014年第3四半期決算は、2015年3月期決算予想の業績達成が確実になりそうです。メガバンクの海外融資は、資源分野の融資増加が含まれているものの問題ない水準ですね。


(1)メガバンク2014年度の決算動向

メガバンクの2014年3月期決算は、アベノミクスによる好調になっており、多額の利益を計上することに成功しました。メガバンクは、アベノミクスにより不良債権が減少しただけでなく、株価上昇によって保有株式の値上がりによる恩恵が大きいですね。

メガバンクは、不良債権の増加により倒産危機になっており、公的資金の注入が社会的な批判を浴びました。メガバンクの不良債権は、不動産やゼネコンなどのプロジェクト失敗だけでなく、リーマンショックによる業績悪化が大きな理由になっていました。

日本企業は、アベノミクスにより業績が回復しており、メガバンクの不良債権が激減しています。メガバンクは、金余りによる銀行の融資競争が激化しているため、住宅ローンやカードローンが借りやすくなっていますね。
スポンサードリンク

(2)大手銀行2015年3月期の決算予想と中間決算

大手銀行2015年3月期の決算予想

  1. 三菱UFJフィナンシャルグループ連結当期純利益 9500億円 前年同期比4%減少
  2. 三井住友フィナンシャルグループ連結当期純利益 7000億円 前年同期比16減少
  3. みずほフィナンシャルグループ連結当期純利益 5500億円 前年同期比20%減少
  4. りそなフィナンシャルグループ連結当期純利益 1900億円 前年同期比14%減少
  5. 三井住友トラストグループ連結当期純利益 1500億円 前年同期比9%増加

大手銀行2014年4月から12月期の第3四半期決算

  1. 三菱UFJフィナンシャルグループ連結当期純利益 9269億円 前年同期比18%増加
  2. 三井住友フィナンシャルグループ連結当期純利益 6822億円 前年同期比3%減少
  3. みずほフィナンシャルグループ連結当期純利益 5232億円 前年同期比7%減少
  4. りそなフィナンシャルグループ連結当期純利益 1912億円 前年同期比10%増加
  5. 三井住友トラストグループ連結当期純利益 1265億円 前年同期比16%増加
メガバンク2014年3四半期決算に円安影響について、2015年2月4日の日経が報じているので見てみましょう。大手銀行の2015年3月期決算は、大幅な減益を予想してきましたが、メガバンクの2014年第3四半期決算を見れば、三菱東京UFJ銀行グループの業績は好調ですね。

メガバンクの2014年3月期決算は、不良債権の減少が利益を押し上げたため、2015年3月期決算予想に注目が集まってきました。商業銀行は、預金を融資することで利益を得ており、貸出残高の増加が重要になっています。

三菱東京UFJ銀行2015年3月期決算の利益1兆円超をまとめましたが、メガバンクの中で、利益1兆円を初めて超えることが確実視されています。三菱東京UFJ銀行は、日本のメガバンク復活の象徴として、1兆円を超えた利益は一つの節目になっているでしょう。

メガバンクの預貸率は、預金余りの状況が続いてきたため、日本国債を購入することで運用してきました。メガバンクは、日本国債の長期金利がアベノミクスにより低下しているため、投資先や融資先の拡大が計得課題になっていますね。

(3)三菱UFJ銀行グループの第3四半期決算が好調

  1. モルガンスタンレーのグループ会社化
  2. タイのアユタヤ銀行を子会社化することに成功
  3. MUAHがユニオンバンクオブカリフォルニアとアメリカ法人の利益を吸収
  4. 三菱UFJ銀行グループは決算好調のため自社株買いと増配を発表
  5. 三菱UFJ銀行の主要2行2014年9月末海外の石油・ガス関連与信は全体の7%程度
  6. 三菱UFJ銀行グループ2014年12月末海外融資残高39兆1000億円 前年同期比20%増加
三菱UFJ銀行は、2014年第3四半期決算が好調になっており、モルガンスタンレーの出資やアユタヤ銀行買収に成功していることが分かります。三菱UFJ銀行は、ユニオンバンクオブアメリカとアメリカ法人をMUAHに統合して資金の効率化を行っており、収益性の改善にも成功していますね。

三菱UFJ銀行グループは、MUAHは預金よりも融資の方が多いうえに、決算好調により米銀買収の投資余力が増しています。三菱UFJ銀行グループは、自社株買いと増配による株主還元を発表しており、メガバンクの中でも株価が急速に値上がりしています。

メガバンクは、プロジェクトファイナンスやシンジゲートローンによる海外融資を拡大していますが、エネルギー関連が多いと言われてきました。三菱UFJ銀行グループの海外融資残高は、大幅に増加していますが、エネルギー関連の与信は7%程度であるため問題がない水準ですね。

(4)三井住友銀行グループの第3四半期決算

  1. 三井住友銀行の資源関連与信残高 エクスポージャーが総与信の5%から6%
  2. 三井住友銀行の海外融資残高 海外店分2014年12月末19兆706億円 前年比29%増加
  3. 三井住友銀行2014年4月から12月期の純利益5304億円 前年同期比10%増加で過去最高
三井住友銀行グループは、メガバンクの中でも経費率が低いうえに、高収益で株主還元に積極的な会社と言われてきました。三井住友銀行グループは、2015年3月期決算予想の進捗率が、90%を超えているため決算予想よりも増益を見込めそうです。

三井住友銀行は、メガバンクの中でも海外融資の伸び率が一番増えており、前年比30%近くの融資が増加しています。メガバンクの国内融資は、利鞘減少を経営課題としていますが、海外融資は利益を稼ぎやすい成長分野になっています。

三井住友銀行は、融資を含めた海外与信は、総与信の5%から6%のため経営に与える影響は限定的になっています。メガバンクの中でも、三井住友銀行は高い収益性が魅力になっていますが、2014年第3四半期決算は過去最高を更新しており業績好調になっていますね。

(5)みずほ銀行グループの第3四半期決算

  1. みずほ銀行グループ2行2014年12月末 海外融資1705億ドル
  2. みずほ銀行グループ2行2014年12月末 海外融資が9.8%増加
  3. みずほ銀行グループ2行2014年12月末 国内融資1%から2%程度の増加
  4. みずほフィナンシャルグループの資源関連融資 海外融資が2011年末で4兆円弱
みずほ銀行グループも、2015年3月期決算予想に対して、2014年第3四半期決算は進捗率が90%を超えています。3大メガバンクは、2015年3月期決算予想を慎重に行ってきましたが、決算予想よりも増益を期待することができそうですね。

りそな銀行グループは、2015年3月期決算予想を既に達成して業績好調であるうえに、保険会社から出資を受けることで保険商品の拡充が経営戦略になっています。メガバンクは、海外銀行の経営と比較すれば、利益水準や株主還元が少ないことは問題になってきました。

メガバンクの業績が、アベノミクスにより好調ということは、融資や投資のリスクをとりやすくお金を借りやすくなっています。メガバンクは、法人融資や住宅ローンの低金利競争を行っていますので、利用者や株主に対する利益還元を期待できそうですね。
スポンサードリンク

::


0 件のコメント:

コメントを投稿

最近の記事
Google を含む第三者配信事業者は、Cookie を使用して、ユーザーのウェブサイトでの閲覧履歴に基づく広告を配信します。 Google 広告 Cookie を使用することにより、Google や Google のパートナーは当サイトや他のサイトへのアクセス情報に基づく広告をユーザーに表示できます。 ユーザーは広告のオプトアウト ページ
で Google 広告 Cookie を使用しないよう設定できます(また、Network Advertising Initiative のオプトアウト ページでも第三者配信事業者の Cookie の使用を無効にできます)。