アメリカ国債格下げデフォルト破綻リスク

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アメリカ国債格下げの可能性を、格付け会社が検討しています。アメリカがデフォルトすれば、国家破綻により金融商品の格付けが低下するリスクを意識しているようですね。


(1)アメリカ閉鎖とデフォルトの可能性

アメリカは2013年10月1日の新会計年度までに予算成立の見通しが立たず、政府機関の一部閉鎖が行われています。アメリカがデフォルトすれば、アメリカ人の生活に混乱が生じるだけでなく、世界中の国家が外貨準備高としてアメリカ国債を保有しているため影響は非常に大きいですね。

アメリカ国債の発行残高と、リーマンブラザーズの負債を簡単に比較しましたが、アメリカ国債はリーマンの負債よりも20倍以上大きく、デフォルトは大きな影響がでそうですね。アメリカ国債は銀行や保険会社が保有していたり、投資信託などの金融商品にも組み入れられていますので、世界中の人々は何らかの形でデフォルトのリスクがあります。
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(2)格付け会社の仕組み 格付けのリスク

  1. 金融商品の安全性を評価
  2. 金融商品に投資したお金が返済されるのかを格付けで現す
  3. 生命保険会社やファンドなど、機関投資家が投資対象を一定以上の格付けと定めている
  4. 格付け会社は企業などからお金を貰い格付けを行う
アメリカの格付け会社が有名ですが、格付け会社の役割について簡単に見てみましょう。アメリカ国債だけでなく、格付け会社は金融商品の安全性を評価しており、デフォルトリスクを評価して投資家に対して公開しています。

アメリカ デフォルト可能性と政治破綻のリスクが高いのは、アメリカ国債がデフォルトすれば、機関投資家が格付け引き下げで、機械的にアメリカ国債を売却するリスクがあるからです。アメリカだけでなく、格付け会社は企業や金融商品などの格付けをお金を貰って行っているため、格付けの格下げにより取引先が減少することを考えると正しい格付けを発表しない可能性があります。

トルコのデフォルト利上げ破綻をまとめましたが、アメリカの量的緩和縮小により、新興国経済に大きな影響が現れはじめています。アメリカ国債は信用力が極めて高いですが、格下げが行われると、トルコのように経済悪化を覚悟して利上げを行うリスクが発生しますね。

(3)アメリカ国債の格付け

  1. フィッチ 欧米系格付け会社 米国債はトリプルA
  2. ムーディーズ アメリカ大手格付け会社 米国債はトリプルA
  3. スタンダード&プアーズ アメリカ系格付け会社 米国債はダブルAプラス
  4. スタンダード&プアーズが米国債を格下げしたことで、社長が解任される
  5. スタンダード&プアーズに対して、アメリカ政府が2013年に訴訟
アメリカ国債は大手格付け会社の格付けを得ていますが、フィッチとムーディーズは破綻リスクが最も低い安全な金融商品であるという判断を行っています。アメリカ国債の格付けを、スタンダード&プアーズは格下げしており、大手格付け会社で格付けが異なることが分かります。

スタンダード&プアーズはアメリカ国債のデフォルトリスクを考えて、アメリカ国債の格付けを格下げしましたが、国家破綻の確率を考えるときに前提となる数値が間違っていると大問題になりました。アメリカ国債を格下げした後に、スタンダード&プアーズの社長は解任されており、格付け会社の格付けは、金融市場や投資判断への影響が大きいため政治的な影響を受けることも分かりますね。

(4)フィッチがアメリカ国債を格下げの可能性

  1. 2013年10月15日 フィッチ・レーティングスが発表
  2. アメリカ国債の格付けをクレジットウォッチに設定
  3. ウォッチは、アメリカ国債の格付格下げの可能性を示唆
  4. 格付けの見通し ウォッチとアウトルックの2種類
アメリカ デフォルト10月18日破綻 日本への影響についてまとめましたが、アメリカ議会の政府債務上限引き上げ問題は、2013年10月17日が一つの期限とされています。フィッチがアメリカ国債の格付け見通しについて発表しており、アメリカ議会のデフォルト回避動向によっては格付け格下げの可能性があることが分かります。

アメリカ国債の格下げは、スタンダード&プアーズの事例を見ても金融市場に与える影響が大きいですが、アメリカ国債のデフォルトリスクは政治混乱で高まっているようにも見えますね。

韓国経済破綻IMFデフォルト可能性2013年を見ると、IMFの指針により韓国政府の隠れ借金が明らかになり、負債が激増していることが分かります。韓国政府は6年間で借金が倍増しており、デフォルトが発生すれば再びIMF管理下になるのか気になりますね。

(5)アメリカ上院議会 与党と野党が予算案に同意

  • アメリカ上院議会 与党民主党が過半数 オバマ大統領 2013年10月16日可決見通し
  • アメリカ下院議会 野党共和党が過半数 
  • ねじれ国会がアメリカで発生
アメリカの上院議会で2013年10月16日に、上院の民主党と共和党の幹部がデフォルト回避で合意したことが報道されています。アメリカ上院議会で可決されれば、野党が過半数のアメリカ下院議会の採決に注目が集まっています。

アメリカ下院議会で野党の共和党で政府案に賛成する議員により、下院議会でも可決される見通しですが、下院の共和党議員で強硬派が何らかの採決妨害を行うのか気になりますね。 アメリカ国債のデフォルトによる破綻を回避したとしても、2014年2月に再度、政府債務の上限引き上げを行う必要があります。

アメリカ国債のデフォルトリスクは、2014年初頭から再度発生しますが、フィッチが国債格下げについてどのように判断するのか注目ですね。アメリカ デフォルト2014年2月7日破綻の真相を見ると、アメリカ政府の資金需要が増加しているようですね。アメリカ国債格下げへの影響に注目ですが、金融商品への投資は投資先などの比較検討が重要になっていると言えますね。
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2 件のコメント:

  1. アメリカは、自由国家と思われているが、盗聴事件等国民をみている。いまアメリカは富裕層と貧困層の拡大と、中間層が貧困層へ落ちその差の拡大に神経質になっている。
    アメリカの収入は早くシュエールガスを輸出できるようになること。 それ以外は無理だろう。
    それからアメリカのネットの借金総額はいくらなのかはっきりしないことがある。 少なくとも国債発行残高に対し州、市、群 の借金はいくらなのか、保証債務は・・・これを世界に対し
    合理的に説明する必要があると思われる。 話はそれからではないか。

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    1. >匿名さん
      匿名さん、こんばんは^^
      アメリカの格差拡大は、匿名さんの仰るとおり、驚くレベルに達していますよね。

      アメリカがシェールガスの輸出と製造業の呼び戻して、財政改善と雇用改善に繋げることができるのか注目しています。

      アメリカの借金は、匿名さんの仰るとおり金融派生商品や自治体なども含めると、凄まじい与信残高に膨らみそうですよね。

      アメリカドルが基軸通貨であることを考えると、金融面は非常に気になりますよね。

      削除

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