大清水多賀本店 倒産の理由

スポンサードリンク
大清水多賀本店、倒産の理由を見ると、後継者問題や税金問題により老舗企業の存続が厳しくなっていることが分かります。大清水多賀本店は、NHK連続テレビ小説どんど晴れのモデルとして、有名な老舗料亭ですね。

(1)老舗旅館の倒産

老舗旅館は、庭園や観光地にあることで有名ですが、倒産する企業が増えていると言えます。広い敷地と庭園があれば税金や維持費が莫大な金額になりますが、観光客の嗜好の変化により、経営難に陥る企業が増えています。

老舗企業は、後継者問題や税金問題を抱える企業が多いですが、保有資産の売却と負債整理を行った後に、廃業する企業もありますね。
スポンサードリンク

(2)後継者不在や納税問題で倒産

大清水多賀本店、倒産の理由について、2013年7月8日の東京商工リサーチが、「どんど晴れ」モデル、岩手屈指の老舗料亭が廃業へを報じているので見てみましょう。
経営会社の(有)大清水多賀本店(TSR企業コード:170015092、盛岡市清水町12-10、設立昭和28年7月、資本金1000万円、細川昭社長、従業員23名)が後継者不在と納税や施設維持管理の資金負担に加え、来店客減少から経営状態の好転が見込めないとして今回の決断に至った。
大清水多賀本店が倒産しましたが、倒産の理由に後継者不在や納税問題があるようですね。大清水多賀本店は廃業による倒産ですが、企業が破産するときに税金の未納がある場合、税金の支払いが優先されます。

企業の倒産後、税金は優先債権になりますので、残った資産で税金支払いを行うと、一般債権者に対する配当がほとんどないことはよくありますね。

(3)大清水多賀本店の企業概要

  • 明治5年に創業
  • 湧水のそばに小屋を建てて「オチャモチ(扇餅)」などを並べ、トコロテンを冷やして腰掛け茶屋を始めたのが始まり
  • 明治38年 現在地に店舗を移転
  • 大正10年 阿部長太郎氏が作庭した池泉築山回遊式庭園
  • 大正14年 現在の本館は完成
  • 昭和6年 増改築 近代和風の店舗を建築
  • 昭和12年 和洋折衷の「多賀別館」を建築
  • 昭和47年11月 庭園が盛岡市保護庭園に指定
  • 平成19年4月 どんど晴れのモデル
大清水多賀本店は明治5年創業の老舗の料亭であり、庭園が地元自治体から保護庭園に指定されていることから、由緒あることが分かります。

大清水多賀本店など老舗の料亭や旅館で、立派な庭園を持つところがありますが、敷地が広いということは税金問題に対処する必要がでてくると言えます。

(4)NHK連続テレビ小説どんど晴れのモデル

また、平成19年4月から放送され、岩手の老舗旅館を舞台にしたNHK連続テレビ小説「どんど晴れ」のモデルになったことでも大きな話題を呼んだ。
大清水多賀本店は、比嘉愛未さんが主演のNHK連続テレビ小説どんど晴れで有名となりましたが、経営問題を抱えていたようですね。

(5)未払税金と借入金

しかし、一方で経営会社は後継者問題と未払税金や借入金という重い債務を抱えていた。実は当社は先代の死去時、資産譲渡税や相続税支払のため、所有不動産の一部を大手住宅メーカーに売却した経緯があった。だが、その後も現在に至るまで未払税金や、借入金の負担が重くのしかかっていた。
大清水多賀本店は、以前から資金繰りの問題があり、税金や借入金の債務処理が問題となっていたようですね。
  1. 後継者問題 中小企業に多い
  2. 未払税金 老舗企業など敷地の広い企業に多い
  3. 借入金 利益率の低い業種は返済負担が重い
大清水多賀本店は、中小企業や老舗企業が抱える経営課題を抱えていたことが分かりますね。大清水多賀本店は、未払税金の問題があったということは、資金繰りが厳しかったことが分かります。

マルナン閉店 渋谷廃業と倒産を見ると、大清水多賀本店と同じ廃業であっても財務余力は比較的あるように思えます。企業にとって不動産は売却可能な資産ですが、東京と地方では地価下落や買い手の多さが違いますので、銀行融資にも影響していそうですね。

(6)不動産の任意売却と負債整理

売上低迷もあって事業継続の見通しが立たない状態が続くなか、今般、大手住宅メーカーとの不動産売却の話がまとまり、負債のすべてを不動産の売却代金で整理できるめどがついたことで決断に至った。
大清水多賀本店が倒産した理由は、不動産の任意売却による資金で、税金や借入金などの負債整理が行えることが理由のようですね。

大清水多賀本店のように、不動産売却だけで負債が返済できる事例はあまりないので、比較的、運のいい事例であると言えるのかもしれません。

(7)大清水多賀本店はマンション建設

大手住宅メーカーとの不動産売買契約は近いうちに行われ、今年秋頃から建物や庭園の取り壊しと土地造成が始まる予定。同敷地内にはマンションが建築される計画だが、大清水多賀の跡地としての景観などを取り入れた開発が行われる見通し。市保護庭園部分は7月に開かれる市の審議会で指定解除が決定され、樹木などは盛岡市に寄贈されるという。
大清水多賀本店は敷地を売却後、マンション建設が行われるようですね。老舗企業の倒産事例を見ると、不動産売却により負債整理に成功した企業は、比較的、運のいい企業であると言えそうですね。
スポンサードリンク

::


0 件のコメント:

コメントを投稿

最近の記事
Google を含む第三者配信事業者は、Cookie を使用して、ユーザーのウェブサイトでの閲覧履歴に基づく広告を配信します。 Google 広告 Cookie を使用することにより、Google や Google のパートナーは当サイトや他のサイトへのアクセス情報に基づく広告をユーザーに表示できます。 ユーザーは広告のオプトアウト ページ
で Google 広告 Cookie を使用しないよう設定できます(また、Network Advertising Initiative のオプトアウト ページでも第三者配信事業者の Cookie の使用を無効にできます)。