黄金酒造 倒産の理由

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黄金酒造の倒産理由は、焼酎ブームによる設備投資とグループ会社破産による連鎖倒産のようですね。黄金酒造と薩摩麦酒は、グループ企業の再編による再建を目指していますが、失敗による破産したようですね。

(1)設備投資後の倒産

社会的なブームがおこると、企業の売上や利益は大きく伸びますので、銀行借入などを利用して積極的な設備投資を行うことはよくある事例であると言えます。

ブームが設備投資後に継続していれば投資回収はできますが、工場稼動後にブームが終了すると設備の稼働率が低下や借入の返済が困難になり、倒産することがあります。
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(2)黄金酒造と薩摩麦酒が破産申請

黄金酒造(株)(TSR企業コード:942033477、霧島市国分姫城3080-1、登記上:同市国分敷根2804、設立昭和24年10月、資本金1億7810万円、黒岩義勇起社長)と、関連会社の薩摩麦酒(株)(TSR企業コード:940166283、同所、設立平成7年4月、資本金1億1250万円、同社長)は5月31日、東京地裁に破産を申請し同日、保全管理命令を受けた。 
黄金酒造と薩摩麦酒が破産を申請していますが、グループ企業の倒産による連鎖倒産のようですね。黄金酒造と薩摩麦酒などは、グループ会社で事業再編を行っていたようですが、企業再生に失敗しており、業績が大きく悪化しています。

(3)黄金酒造はMBO 経営陣の買収で再生

黄金酒造は五領酒造(株)として設立され、平成8年12月(株)健康医学社(TSR企業コード:290889529、東京都港区、黒岩裕勇起社長、平成24年10月破産開始決定)の経営陣が買収、黄金酒造(株)に商号を変更するとともに黒岩義勇起氏が代表取締役に就任した。遠赤焙煎仕込みと呼ばれる独自の製法と芋麹を用いる技術を確立し、13年から全芋焼酎と銘打った商品の本格的な製造販売を開始した。
黄金酒造は、健康医学社が買収した会社ですが、グループ企業が複数社あり経営再建を行おうとしています。

黄金酒造の強みは、焼酎の製法を確立することで、焼酎ブームにより売り上げを大きく伸ばしたようですね。

(4)焼酎ブームで売り上げが伸びる

「蘭」、「蘭芳」、「東五」、「薩摩さくら」、「真夏の果実」などを生産し、瓶詰工場を設備するなどして増産体制を築き、焼酎ブームにも乗って一時は5億円近い年商を計上。
黄金酒造は、焼酎ブームで売上高を伸ばしたようですが、焼酎ブームを楽しまれた方も多いのではないでしょうか。

ブームによる設備投資を行っており、肉巻きおにぎり店 倒産理由と極楽とんぼ山本を見てもそうですが、ブームが終わると経営が悪化することは、よくある話ですね。

(5)黄金酒造の会社概要

  1. 五領酒造(株)として設立
  2. 平成8年12月(株)健康医学社が黄金酒造をMBO
  3. 「蘭」、「蘭芳」、「東五」、「薩摩さくら」、「真夏の果実」などを生産
  4. 関連会社からブライダル事業やレストラン経営、黒酢の通信販売事業などを譲り受け
  5. 黄金酒造21年9月期売上高 約7億2000万円
  6. 黄金酒造24年9月期売上高 約4億6000万円 約3000万円の赤字 5期連続で赤字決算
  7. 民事再生法の申請で倒産 負債は約7億6000万円
黄金酒造の会社概要についてまとめると、上記のとおりになります。黄金酒造は焼酎ブームに乗って、焼酎生産の売上高を伸ばしてきましたが、焼酎ブーム終了により、グループ企業の再編が行われています。

黄金酒造は、おそらく、薩摩麦酒のプライダル事業やレストラン事業を譲り受けて、再建を目指したようですが5期連続の赤字決算となっており倒産寸前であったことが分かります。みらい倒産の理由をまとめましたが、中小企業は事業が縮小傾向になれば、立て直すことは資金不足で非常に難しいことが現状です。

(6)薩摩麦酒の会社概要

  1. 薩摩麦酒は健康医学社の全額出資
  2. 酒類の製造販売やレストラン経営などを目的として設立
  3. 平成8年7月、店舗・工場などを新設して稼働を開始
  4. 地ビールの製造販売 ブライダル事業やレストラン経営
  5. 6億円台の年商
  6. 薩摩麦酒20年3月期売上高 約3億8000万円
  7. 薩摩麦酒24年3月期売上高 約2700万円 約2000万円の赤字
  8. 薩摩麦酒24年3月期繰越損失額 約14億9500万円 大幅な債務超過
  9. ブライダル事業やレストラン経営を関連会社へ譲渡、不動産賃貸が主業務
  10. 民事再生法の申請で倒産 負債は約24億4000万円
薩摩麦酒は、プライダル事業やレストラン経営を、関連会社の黄金麦酒におそらく譲渡していますが、主力事業の譲渡により売上高が大きく低迷しています。
  1. 薩摩麦酒はブライダル事業やレストラン経営で収益
  2. 薩摩麦酒が事業を黄金麦酒に譲渡
  3. 黄金麦酒が薩摩麦酒に事業譲渡の対価として、賃料の支払い(管理人の推測)
薩摩麦酒は事業譲渡後に、不動産賃貸が主業務となっていますので、黄金麦酒などに事業譲渡を行う一方、賃料収入を得る形に事業モデルの変更を行ったのかもしれないですね。

(7)健康医学社の破産

このような状況下、グループの健康医学社が、温泉の使用権をめぐるトラブルから債権者から破産を申し立てられ、24年10月17日、約77億円の負債を抱えて破産開始決定を受けたことから、動向が注目されていた。当面の間、裁判所の監督の下、保全管理人が焼酎販売とブライダル事業を継続することとなっている。
黄金酒造の買収や薩摩麦酒を設立したのは、健康医学社ですが多額の負債を抱えて破産しています。黄金酒造の倒産は、焼酎ブームが終わった影響もありますが、グループ会社の破産による連鎖倒産と言えそうですね。

黄金酒造はグループ企業の倒産がきっかけですが、ササ井鋼建 倒産の理由を見ると、取引先の倒産による不良債権で倒産する場合があると分かります。
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