神戸マリンホテルズ倒産の理由

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神戸マリンホテルズ倒産の理由を見ると、第三セクターは経営能力がないことが分かります。第三セクターは、自治体が融資や銀行融資の保証を行う事例がありますので、将来世代の税金を無駄遣いしていることがよくありますね。

(1)ホテルや旅館の倒産

ホテルや旅館は、建設や改装に多額の費用が必要ですが、銀行融資に頼ることが一般的です。余暇の時間の使い方や旅行先の盛衰は常にありますが、銀行借入に頼りすぎると、名門旅館でも倒産することが分かりますね。

ホテルや旅館など、建設や運営に多額の資金が必要な業態は巨額の固定費が必要になります。旅行客の減少に対応することがなければ、観光地の流行の変化により、倒産する事例がよくありますね。

(2)シーサイドホテル舞子ビラ神戸の場所

神戸マリンホテルズ倒産の理由について、2013年6月19日の帝国データバンクが、神戸市の第三セクター、神戸マリンホテルズが特別清算を報じているので見てみましょう。
「シーサイドホテル舞子ビラ神戸」を運営する神戸市の第三セクター、神戸マリンホテルズ(株)(TDB企業コード530087071、資本金5億8000万円、兵庫県神戸市垂水区東舞子町18-11、代表清算人木原勇氏)は、6月17日に神戸地裁へ特別清算を申請した。
シーサイドホテル舞子ビラ神戸を運営する、神戸マリンホテルズが倒産しましたが、明石海峡大橋のすぐ近くにありますので、名前は知らずとも見た事があるという方は多いかもしれません。

第三セクターの倒産は、広島県農林振興センター倒産の理由でまとめましたが、自治体と民間の出資に、自治体が融資や銀行融資の保証を引き受けているので、税金負担が膨らむ可能性があります。第三セクターは各地で倒産が相次いでおり、中途半端な経営で、国民負担が増加して失敗だらけですね。

(3)神戸市や金融機関などが出資

当社は、1977年(昭和52年)6月、当時神戸市民生協が運営受託していた神戸タワーサイドホテルの運営を当社が受託するにあたって、神戸市や神戸市民協同組合のほか金融機関、メーカーなどの出資によって設立されたもので、93年3月期には年収入高約19億300万円を計上。
神戸マリンホテルズが運営を受託する際に、神戸市以外も民間が出資しており、第三セクター方式の運営を行っていることが分かります。神戸マリンホテルズのように、第3セクター方式で運営するメリットが強調されていた時期がありますが、第3セクター方式は責任の所在が曖昧で、責任の押し付け合いになることがよくありますね。


オスカードリーム経営破綻 大阪市交通局の破綻危機を見ると、大阪市は不動産信託スキームを使うことで再開発を無理に行っていることが分かります。自治体の不動産開発は経営能力がなかったり、儲かる案件は民間で行っていますので、不動産投資の失敗で多額の税金負担が発生していますね。

(4)神戸マリンホテルズの業績

  1. 1993年3月期 売上高約19億300万円
  2. 賃料の減額、神戸市からの融資による経営支援やリストラ
  3. 2001年3月期 売上高約57億9900万円 約3億900万円の赤字
  4. 2002年3月 神戸タワーサイドホテルの運営から撤退し、舞子ビラのみの運営で売上高40億円台に落ち込み
  5. 2010年3月期以降 売上高30億円台
  6. 2011年3月期 売上高約34億7400万円 約5億5000万円の当期損失
神戸マリンホテルズの業績をまとめると、上記のようになります。神戸マリンホテルズに対して、神戸市は融資などを実行していますが、倒産を遅らせることで、神戸市の税金負担が拡大していることが分かります。

神戸マリンホテルズの倒産は、広島県農林振興センター倒産の理由で指摘したことと同じく、自治体の支援による倒産で、住民負担が拡大していることを示唆していますね。第三セクターなど、自治体の金融支援や銀行融資の債務保証を行った結果、経営失敗により税金が失われる事例は多数ありますね。

(5)サフィールリゾートに事業譲渡

このような状況から神戸市が設置した「舞子ビラ事業のあり方検討委員会」の提言を受けて見直しを進めるなかで、最終的に事業譲渡を決定。承継事業者を公募し、選定された明治海運(株)100%出資のサフィールリゾート(株)に4月1日事業を譲渡。この間、3月18日の株主総会で6月14日付の解散を決議していた。
神戸マリンホテルズは特別清算により倒産しましたが、サフィールリゾートに事業譲渡を行っていますので、シーサイドホテル舞子ビラ神戸の運営は継続しそうですね。

花鳥園 倒産民事再生の理由は、神戸市の埋立地であるポートアイランド二期地区の再開発に失敗したことも理由の一つですね。神戸市は埋立地の造成により、人口増加や産業誘致を行って税収増加したことが成功モデルとされましたが、撤退と老朽化により失敗しているのが現状ですね。

ビジョンメガネ倒産民事再生の理由を見ると、価格競争により業績悪化したことが理由のようですね。神戸マリンホテルズの倒産についても考えると、競争の厳しい業界は倒産することがよくありますので、経営能力の低い自治体が経営再建に乗り出しても住民負担が増えることは多いですね。

(6)神戸マリンホテルズ特別清算の負債

負債は、神戸市からの借入金約26億円、借入金の遅延損害金約4億5780万円など約31億円。
神戸市は、神戸市住宅供給公社 解散と倒産理由もありましたが、自治体は基本的に経営能力がにうえに、融資や銀行借入に対する保証で税金負担を拡大させていることが分かります。自治体は、第三セクターに融資だけでなく債務保証をしていることが多いので、隠れ借金として注意が必要ですね。

神戸マリンホテルズ倒産の理由を見ると、第三セクターというのは経営が非効率であり、税金で処理されますので、将来世代への負担先送りであることが分かりますね。
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