(1)ゼネコンの倒産と計画倒産
バブル景気のときに、ゼネコンは大規模な銀行融資を受けて、積極的に不動産開発を行いました。バブル景気の崩壊により、ゼネコンは経営悪化で倒産するとともに、不良債権の増加で銀行も倒産しています。ゼネコンや建設関連で、過剰投資や地価下落により倒産した企業がありますが、中には計画倒産で事業譲渡を行っている会社もあるようですね。
(2)佐藤建材が特別清算
2013年4月23日の帝国データバンクが、佐藤建材(東京都)が負債56億円を抱え倒産と報じているので見てみましょう。佐藤建材(株)(TDB企業コード987627263、資本金3000万円、東京都中央区京橋1-10-3、代表清算人加藤興平弁護士)は、4月11日に東京地裁より特別清算開始決定を受けた。佐藤建材が特別清算により倒産していますが、倒産前に事業譲渡を行っており、事実上の計画倒産であることが分かります。
(3)佐藤建材の会社概要
当社は、1996年(平成8年)10月に(株)ユニオン建材ビルダーとして設立。住宅建材製造・卸、付帯する建築工事を手がけ、全国各地に物流センターやパネルプレカット・スチールハウス工場などを13ヵ所設置し、全国規模の営業を展開。国内建材・輸入建材・構造材・外装建材・住宅機器・エクステリア製品などを扱い、企画・製造・物流・施工に関わる幅広い業務を手がけ、2006年3月期には年売上高約201億2400万円をあげていた。佐藤建材は、住宅建材について幅広く事業を行っており、工場や営業を全国展開で行うと同時に、企画から施行まで広い業務を行っているため相応の規模がある会社ですね。
(4)不動産市況の悪化など倒産の原因
しかし、近年は不動産市況の悪化、資材価格高騰、同業他社との価格競争、得意先からの値引き要請など経営環境が悪化。佐藤建材は、経営環境の悪化により倒産していますが原因を見ると、建材の業界がかなり厳しい状況であったことが分かりますね。
- 景気の悪化 不動産市況の悪化
- 材料の値上 資材価格高騰
- 価格競争 同業他社との価格競争
- 利益の減少 得意先からの値引き要請
(5)売上高の減少
2008年3月期の年売上高は約171億5200万円にダウンし、借入金が大きな負担となっていた。佐藤建材の経営環境が厳しいことについて見ていきましたが、売上高も大きく減少していますね。
- 2006年3月期 売上高約201億2400万円
- 2008年3月期 売上高約171億5200万円
(6)新しい建材会社に事業譲渡
そうしたなか、大手建材会社等の出資により2009年1月に設立された都内建材会社に事業等を継承。2009年3月に現商号に変更し、2010年9月1日の株主総会の決議により解散していた。負債は約56億円。佐藤建材は、大手建材会社などの出資で設立された、新会社に事業譲渡を行い、会社解散を決議しており、倒産をほぼ決めていたようですね。 スポンサードリンク
最悪の会社だった。あれだけエラそうな事をほざいていた社長以下クソ役員どもが実はウラでミエミエの粉飾決算をやっていた。
返信削除架空売上、在庫水増し、費用の過小計上…
社員や取引先を喰い物にしてくれた。
これに目一杯加担して後でハシゴ外したのが他ならぬ丸紅建材。本当に悪辣な連中だった。