金属会社 脱税の仕組み

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金属会社が約17億円の所得隠しを指摘されています。その脱税の仕組みと背景を見ると、銅相場の値上がりや、銅需要拡大によって利益が増大したため、脱税を行った可能性が高いのではないでしょうか。
日経新聞通信が、2012年12月29日に非鉄金属リサイクル業者が17億円所得隠し 東京国税局指摘と報道しています。金属会社の脱税の仕組みについて考えてみます。

数年間で約17億円の所得隠し

  1. 非鉄金属リサイクル会社の税務調査
  2. 千葉県市川市で大手企業とも取引あり
  3. 東京国税局が17億円の所得隠しを指摘
  4. 東京国税局が2011年5月期までの数年間所得隠しを指摘
  5. 売れ残りの銅線などの在庫を隠すことで所得隠しを行っていた
  6. 東京国税局は重加算税を合わせて約7億円の税金を追徴課税した
金属会社が東京国税局から、所得隠しの指摘を受けています。重加算税が含まれていることから、悪質な脱税であると判断されています。

報道を見る限り、脱税のお金を板東英二さんは、時効で逃げ切りに成功していますが、金属会社は支払う事になりそうです。脱税は、利益がでているから行うものですが、その背景について見てみましょう。

在庫隠しで製造コストを過大計上

関係者によると、同社は工事現場や家電リサイクル工場で排出された非鉄金属の廃材を仕入れ、リサイクルして販売している。(日経新聞) 
 だが決算期末に在庫の一部を隠して製造コストを過大に計上したことが判明し、国税局は仮装・隠蔽を伴う悪質な所得隠しと認定した。(日経新聞)
脱税の方法は、製造コストの過大計上となっています。

管理人の推測ですが、自社の工程で、仕入れた廃材の処理に失敗したとして、帳簿上の在庫を減らしたのではないでしょうか。

脱税の方法

  • 脱税の方法 利益=売上-商品((仕入れた廃材+帳簿上で操作)+加工費用など)
  • 実際の棚卸 利益=売上-商品(仕入れた廃材+加工費用など)
  • 利益=資産-負債-前期の資本 在庫の削減により利益が減少する
  • 帳簿上の棚卸より実際の棚卸のほうが多い状況
上記は、管理人の推測です。

お金を脱税で生み出す方法は、仕入れた廃材を帳簿上は加工の失敗などを理由に、帳簿上はより仕入れた商品を多く投入。そうすることで、帳簿上の在庫の量を削減したのではないでしょうか。

黒字の会社の場合、資産が減少すると利益を削減する事ができ、税金が減ります。そうすると、現金が手元により多く残ることになります。

儲かっている事が脱税の理由 

同社は、主に工事現場や家電リサイクル工場で排出された銅ケーブルやアルミ電線などの廃材を大手商社などから仕入れ、再生加工して販売している。11年5月期は銅の値上がりや国内外の銅需要の拡大を受け、売り上げが増えていた。(共同通信)
在庫の一部を棚卸し資産から除外するなどしていた。(共同通信)  
関係者によると、重加算税などを含めた追徴税額は約7億円とみられる。(共同通信)
基本的に、脱税を行う会社は、利益がでている会社です。

利益の背景ですが、資源価格の値上がりや需要増加により、売上が増加していた事を、共同通信が報道しています。

企業規模 売上高331億円 大企業とも取引

信用調査会社によると、同社は1954年設立で、2012年5月期の売上高は約331億円。(日経新聞)
千葉県市川市の金属会社は、昭和29年設立となっているうえに、別の報道では千葉県市川市が本部となっている事からも分かります。資本金が3000万円となっているのは、古い会社だからではないでしょうか。
  • 1949年3月 住友商事の指定問屋
  • 1961年4月東北電力の登録業者
  • 1961年8月東京電力の登録業者
金属会社の社歴を見ると、日本を代表する大企業の登録業者である事が分かります。金属会社、脱税の仕組みと背景を見ると、銅相場の値上がりや、銅需要拡大によって利益が増大したため、脱税を行った可能性が高いのではないでしょうか。
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