トヨタ経費3億円の二重請求の仕組みと問題点

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トヨタは、元従業員が経費の二重請求を行い、社内処分を行ったと発表しています。取引の仕組みと問題点について、簡単に考えてみたいと思います。

トヨタ自動車が、2012年12月27日に元従業員等による不適切な支払についてという内容で、経費の二重請求と元従業員を処分した事を発表しています。

取引先がお金を立替、別勘定で受け取る

当件は、車両開発に係る新たなコンセプトの研究・調査業務に携わっていた元従業員等が、2009年度から2011年度までの3年間に、業務性が不明瞭な支払を含めて取引先に立て替えさせ、業務委託費の名目で支払を行っていたもので、本年5月に発覚した。(トヨタ)
トヨタが、自社の不祥事についてホームページで公開しています。内容について、簡単にまとめると、下記の通りです。
  • 2012年5月に発覚
  • 元従業員等
  • 車両開発に係る新たなコンセプトの研究・調査業務に携わっていた
  • 2009年度から2011年度までの3年間
  • 業務性が不明瞭な支払を含めて取引先に立て替え
  • 業務委託費の名目で支払
最大の問題となるのは、3年間にわたって、二重請求が行われていたという点ではないでしょうか。つまり、トヨタ社内のチェック機能が長年にわたり働かなかった事を意味しています。
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二重請求について

 業務性の不明瞭な支払として、詳細な調査・検討の対象となっている金額は約3億円にのぼり、そのうち数百万円が、元従業員等から社内への請求と二重請求となっていたことが判明した。(トヨタ)  
トヨタは、不適切な支払に関与した元従業員等に対して、社内規定に基づき厳正な処分を行った。(トヨタ)
トヨタの公表している内容から分かるのは以下の点です。
  • 元従業員等がトヨタ社内で数百万円を請求
  • トヨタが取引先に業務委託費の名目で支払
これが、同じお金だとすると、取引先の手元には、お金が支払われているわけですので、トヨタ社員の手元にお金が残る事になります。

仕組みの推測 業務委託費

領収書のない取引で可能かどうか

ここからは、トヨタの発表を見た、管理人の推測です。

トヨタの発表を見る限り、問題となっているのは、取引先の立て替え取引です。この立て替え取引の中に、従業員の支払いが含まれていたという点です。

仮に、この従業員が、株や投資、FXなどにお金を使っていたとしても、領収書を得る事はできません。通常の製品の取引であれば、受注した商品の原価に潜り込ませる事で、請求できたのかもしれません。ただし、トヨタは、コスト削減に厳しいので、安易には認められないでしょう。

社員は取引先に取引継続の条件として提示したか

ポイントは、業務委託費という名目で、取引先が立て替えたことになっている点です。処分された社員が、この業務委託費の決済が可能な人物であり、取引先に取引継続を求める条件として、提示した可能性が気になるところです。

お金の支払いで類似事例はないのか

トヨタ経費の二重請求の仕組みを見てみると、3億円の取引の中に、お金が紛れ込んでいる事が分かります。トヨタは、類似事例が今まであるのかどうかや、他でも可能であったのか、どういった名目で支出しているのかを開示するのか、注目したいと思います。
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