債務超過 解消

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会計基準の変更により、債務超過が解消されることがある。簡単に言えば、純資産が増えることになるのだから、債務超過が解消されることになるということである。

(1)会計基準の変更の影響

前回、純資産の計算方法について説明しましたが、会計基準を変更することで資産が、一時的に大幅に増えることになる点を見ていきました。会計基準を変更することで、売上操作、利益を上げることに繋がりますので、決算書を見る場合は単年度で見るのではなく、複数年度に渡って観察することが重要になります。

債務超過の場合、決算書の変化によって大きな違いがでることがありますが、簡単に2つのパターンについて見てみましょう。

(2)債務超過の2つのパターン

  1. 会計基準の変更で債務超過が解消される
  2. 会計基準の変更で債務超過が解消されない
単純な話ですが、債務超過のときを想定すると、今まで紹介してきた会計基準の変更を行うことで、債務超過が解消される場合と、債務超過の金額が減少するときがあります。

会計基準の変更で、債務超過を単純化してみると、下記のようになります。会計基準の変更により粉飾決算を行った場合、純資産が増加することになりますが、純資産の増加が債務超過を上回る金額になるほど増加するかどうかですね。

  1. 債務超過<純資産の増加分
  2. 債務超過>純資産の増加分
純資産の増加分が足りなければ、上記2.のように債務超過の金額が減少することのみになります。債務超過が解消するのかどうかで、取引先との関係がかなり違う可能性がありますので、2つのパターンについて考えてみましょう。

(3)債務超過が解消

  • 融資の減額
  • 金利の変更
  • 手形・売掛金の受取条件の変更
  • 手形・買掛金の支払条件の変更
一つ目は、債務超過が解消するパターンですね。銀行や取引先は、不良債権が発生しないように与信管理を行っていますので、債務超過が発生することで上記のような取引条件の変更が発生する可能性が高いです。

企業が債務超過になった場合の不利益は、細かい点まで含めると多数があるでしょうね。取引先の経営に影響があることを考えると、粉飾決算を行わずに、取引先に実態を話すことが当然であり、正直にお願いをして当然だろうと考える方が多いと思います。

粉飾決算の発覚で、会社の命運を左右するような大型の取引が失う可能性があるとすれば、取引継続や新規取引の成立で、会社の窮地を救う事になると考える人もいると思います。粉飾決算を行う場合、悪意ばかりではなく会社を守るためと考える人も少なくないのではないかと妄想しています。

(4)債務超過が解消されない

二つ目は、債務超過が解消されないパターンですね。銀行や取引先によっては、債務超過が発生していたとしても、業績が大幅に改善していると勘違いする取引先がでる可能性があります。会計基準の変更で、売上高の増加資産を増やすことが一時的に帳簿上で発生することになりますが、会社の将来性が見出せると勘違いするところがあれば、取引条件の悪化を防げると意識するのか気になりますね。

次回は、儲かる方法と粉飾決算の事例について考えていきますが、債務超過の解消とは別の視点で見ていきたいと考えています。粉飾決算は債務超過の過少という会計上のことについて見てみましたが、債務超過の解消は社長だけでなく従業員にとって有利になるのか気になりますね。
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