売上高の水増し (粉飾決算の方法)

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前回、会計基準の変更による、売上操作で利益を上げることについて、簡単に触れた。これを用いた、粉飾決算の手口を説明する。内容は、簡単だ。


(1)売上の計上基準の違いついて

前回、利益を上げる売上操作について、簡単に説明を行いましたが、簡単に言えば、会計基準を変えることで、突然、売上と利益が増加するということですね。企業の会計基準は理由なく変更することは禁止されていますが、会計操作を行う企業に注意する必要があります。

  1. 契約
  2. 発注
  3. 建設
  4. 完成
  5. 売却
  6. 現金の入金

契約を交わしてから、現金入金までの企業活動を見ると、現金の入金までに通常の場合は、タイムラグが発生することは想像しやすいと思います。

不動産などプロジェクトの期間が長い場合、売上高を計上するタイミングを契約時点にするのか発注の時点にするのかで、売上高が大きく変わってきます。実際に数字や仕訳を行うときに、決算書にどういった影響がでるのか簡単に見て見ましょう。
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(2)販売時の仕訳の違い

契約基準(契約時に売上高計上)

未収入金○×/売上高○×
          荒利益○×

引渡基準(引渡時に売上高計上)

仕訳なし

単純に、手付金・前払金を払うケースを除外して考えた場合、仕訳は上記のようになります。不動産の販売時に行われる仕訳を見ると、契約基準と引渡基準で行われる仕訳が、明らかに違うことが分かりますね。

契約時に手付金や前払い金がなければ、紙のやりとりだけで、現金は動いていない事ため引渡基準では、仕訳が行われません。引渡し基準の場合、引渡し時に現金が動くいたタイミングで仕訳を行っていると単純化すると、分かりやすいと言えますね。

(3)会計基準変更の影響

  1. 完成するまでに1年以上かかる物件が複数ある
  2. 現金・手形などの支払いは引渡時点
  3. 契約時から完成時までに、現金・手形などの支払いは無い
企業が会計基準の変更を行ったときに、どういった影響がでるのか考えて見ましょう。会計基準を変更する企業は、3点の前提条件があると仮定して考えます。

企業がこの状況で、突然、引渡基準から販売基準に会計基準を変更するとどうなるのでしょうか。答えは非常に単純で、完成していない物件がいきなり売上高に参入されますので、売上高が突然、激増することになります。

次回は、資産を増やすことになることについて考えますが、売上高が激増することになりますので、決算書上に大きな変化が生じることになります。会計や決算書は、会社の財務状況を表す重要な指標ですが、人間の裁量がありますので、注意をして見ることが重要になりますね。
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